海外から荷物を送る時の一連の流れマニュアル
さて、このブログは、自分がどんな手続きをしたか忘れないためのマニュアルとして残しておいた。
海外から荷物を送りたい初心者さんにはきっとお役に立てると思う。
セネガルから200キロの荷物(中身は服や布)を日本に輸送した。
去年の11月に2週間セネガルに滞在し、200着以上もの服のオーダーをし帰国した。
オーダーした服が出来上がったら、その他に買い付けしたものと合わせて、現地の友人に梱包してもらい、空輸で送ってもらう予定でいた。
別送品申告書を絶対忘れないこと
海外に行って、そこから荷物を輸送する場合は、別送品として申告すれば免税対象になる。
例えば、海外からのお引越しなどがそう。
飛行機に持ち込めない分を自分とは別便で送る。
そういうものは新たに購入して、日本に持ち込むものではないため免税される。
その他の例、例えば自分や他人へのお土産を買い、それを空輸で送った場合。
出国(または入国)の際に別送品の申告書を提出していれば、トータルで20万円を越えなければ免税になる。(はず?)
詳しくは税関のホームページ、海外旅行者の免税範囲について
別送品・携行品申告書というのが帰りの飛行機の中で配られるはずである。
別送品がなければ1枚。
別送品がある場合は、必ず2枚もらうこと。
そして、別送品がいくつあるのか、必ず記入する。
成田へ帰国した際に、この申告書を提出する場所がある、そこで1枚を渡し、1枚を自分の控えとしてもらう。
その時に必ず押印してもらうこと。
で、この申告書は大事に大事に保管する。
別送品が日本に到着した時にこれを提出することによって、免税になる。
荷物を現地から発送するタイミング
私の場合、11月末に帰国し、荷物を実際に送ってもらったのは、年を明けて2月。
自分の帰国と別送品が届くのに約3ヶ月のズレがあるが、実はこの申告書は申請してから6ヶ月は有効なのだ。
なので、帰国後に荷物を空輸する予定があるなら、とりあえず申告しておいて損はないかと思うのだ。
空輸はルフトハンザカーゴが安い(と聞いた。)
今までセネガルから小包を送る時はセネガルの郵便局から航空便を利用していた。
それを利用すれば、荷物は直接家まで届く。
だが、高い。
セネガルからだとひとつの小包は20キロまでという制限があり、143,540セファ(日本円で3万くらい。現在の円安レート換算)
今回200キロ送ったわけなので、郵便局から送るとなると10箱分。
30万円になってしまうわけだ。(高い!高い!高い!)
ルフトハンザカードは100キロを超えている場合は、1キロが800円くらい。
そこに諸々手数料やらなんやら追加されて、もっと高くなるが、郵便国際便ほどではない。
ただし、家には直接届かず、成田の貨物地区に保管されて、通関手続きを取って荷物の検査をしてからその荷物を引き取る。
税関での検査、手続き
ここでの難関なのが、通関手続き。
なんのことだかよく分からないだけに、怖い。
通関手続き代行業者が多数存在しているだけあって、ややこしくて面倒であることは誰でも想像できる。
ホームページを見てもよく分からないし、通関手続きの代行を依頼するだけでウン数万円している。
それを、私個人が立ち向かって、果たして通過できるのだろうか。
通関手続きをスムーズに行う方法
通関手続きをスムーズにするために、まず必要なのは荷物のリスト(インボイス)の作成。
これは、前もって予測される荷物の個数と値段をメモしておく。
値段はまじめに書かず、とにかく安めに。
そのメモを、輸出の手続きをしてくれる友人に預け、実際空港で手続きをする際に空港内のルフトハンザカーゴのオフィスでリストを作ってもらう。
必ず、自分の日本の携帯の番号を間違えることなく伝えること。
①成田に荷物が届くと、成田のルフトハンザカーゴオフィスから電話が来る。
「届きましたよ。」のお知らせの電話。
それから、『Air Waybill』という貨物引き渡し伝票をファックスしてもらうか、伝票番号を教えてもらう。
(なるべくファックスしてもらおう。)
電話が来たら、通関手続きをしに成田の貨物地区に向かう準備と運送屋の手配をする。
200キロくらいの荷物になると、一般的な運送業社(日通とか佐川とかヤマトとか)は受け付けてくれないため、自分でトラックを手配するか、その規模の荷物を運んでくれる運送屋を自分で手配しないといけない。
私は成田のルフトハンザカーゴが紹介してくれた運送屋に問い合わせをした。
(通関が終わったら、倉庫まで運送屋に来てもらい、その場で精算という手続き。)
②通関手続きに必要な持ち物
パスポート、別送品・携行品申請書、Air Waybillの伝票番号。そして荷物リスト(インボイス)の内容を日本語訳したメモ。(絶対聞かれるし、聞かれた時に答えられないと面倒くさいことに。)
③成田の貨物地区、税関までの行き方。
貨物地区は第一旅客ターミナルから徒歩15分。
車がない私は京成線で。(京成線の終点が成田空港第一旅客ターミナル。)
成田空港に着いたら、右の階段で1階に上がり、到着ゲート(北ウィング)へ。
奥のN3出口より外に出る。
左に曲がり、まっすぐ行くと、左手に階段があるので階段登る。
道なりにずんずん進む。
広い道路に出たら、左折。またずんずん進む。
しばらく歩くと、道路標識。
そこから少し進むと、ガソリンスタンドがあるので、そこのガソリンスタンドを左折。
貨物地区の入り口で、入場許可書を書き、入場パスをもらって中へ。
目の前に大きな貨物倉庫の建物、その右を見ると倉庫の並びに『IACT(イアクト)』の事務所が見える。
下の写真の建物がIACT事務所。
まず、ここで「Air Waybill」という貨物引き渡し伝票の原本をもらう。
ここで、伝票をもらったら、先ほど入場許可書をもらった入り口付近のビル、税関の事務所で通関の手続きに入る。
平日の受付は2階。
土日、祝日は3階になる。
④通関手続き
ここで必ず別送品申告書を見せること。
これを見せるか見せないかで次の手続きが大きく変わる。
係員はその申告書を見て、「中身はお土産ですか?」とか「ご自身の身の回り品かなにかですか?」などの質問をしてくる。
必ず、「はい、自分が現地で使っていたものと、個人使用に購入したものです。」と答える。
現地で購入した物は合計金額が20万円を超えてなければ免税になる。
※ここで注意!!!
絶対に言ってはいけないNGワード。
「他人から預かったものが入ってます。」
「中身は自分の物じゃないので分かりません。」
何を血迷ってか、これを言ってしまったら、終わります。
他人からの預かり物を基本的に輸入することは禁じられてます。
そして、肌に直接付ける化粧品にも個数に上限があります。
あと、当たり前ですが、植物もダメ。
『すべて、個人使用の物』と認められれば、その旨一筆書いてサインをし、『検査不要』(だったかな?)のハンコが押され、中身を検査することなく、あとは荷物引き取りになる。
(ここで検査になると、検査に費用がかかったり、検査所に荷物を移動するための移動代がかかったりと、いろいろ大変なことになるし、時間もかなりかかる。)
⑤貨物受け取り手続き
通関手続きが終わったら。
そのもらった書類を持って、またIACTのオフィスへ。
ここで、先ほどの書類を出して、精算し倉庫から私の貨物が出てくるのを待つ。
ここでの手数料は、1,128円。
それが済んだら、運送屋へ電話して、倉庫に来てもらうのを待つ。
この日はタイミングよく、運送屋がちょうど成田の貨物地区で積荷作業をしていたので、電話してから3分くらいで来てくれた。
運送屋のお兄ちゃんと、倉庫から荷物が運ばれて来るのを待った。
(待たないで私は帰ってよいのだが、なんとなく。)
待つこと10分。
私の荷物が出てきた!
ようこそ!日本へ!!
運送屋は配送だけではなくトラック内で開梱して、中の小さい荷物の状態で玄関口まで届けてくれる。
開梱の手数料を含めて、運送費は19,440円(税込)。
強力な針金は自分では切ることできないし、あの大きさの段ボールではエレベーターに入らないことを考えたら、開梱してもらえるサービスがあるのは嬉しい。
トラック1台チャーターすると、だいたい25,000円〜35,000円くらいするそうなので(知り合いから聞いた。)
開梱も含め、これだけの荷物を運んでくれる運送屋があるだけでありがたい。
運送屋のお兄ちゃん、お釣りと一緒にコーヒーをプレゼントしてくれた。
作業員とトラックしかない殺伐とした慣れない成田貨物地区、こういうちょっとした心遣いのサービスで、帰路の夕暮れが、すごく気持ちの良い清々しい夕暮れになった。
一仕事終えた爽快感と共にコーヒーも夕焼けもとってもあったかかった。
▶︎お世話になった配送業者
有限会社友和(ゆうわ)
2t車・軽貨物 一般貨物輸送
090-8174-4125