06セネガル文化

セネガルの魔法の万能薬【カリテ】とはシアバターのことだった

私が一番最初にセネガルに訪れたのは、もう10年以上前になる。

それから、計13回、セネガルに訪れた。

最初の頃アフリカがまだ慣れてなかった私は、とりあえず病気を恐れていろんな薬を持っていった。

慣れてない土地にいると、ちょっとの痛みでも過敏になる。

目が乾いたり、肌が乾燥するだけでも異常に反応してしまう。

そんな、異常反応を起こしている私に、セネガル人は決まってこう言って来た。

「カリテを塗りなさい!!」

カリテ?

カリテが分からない私が、カリテが何か尋ねても、それが何かを明確に答えてくれる人がいなかった。

というより、私の語学レベルが低すぎたから。

返ってきた答えは、「なんにでも効く。」「みんな使ってる。」というものだった。

「蚊に刺された!」とわめけば、「カリテを塗りなさい。」

「日焼けが痛い!」と言えば、「カリテを塗りなさい。」

「足の裏がガサガサになった。」と言えば、「カリテを塗りなさい。」

私の症状から考察すると、カリテがどんな効果があるものなのか、なんとなく想像がつく。

ある日、現地の女の子とガールズトークに花が咲いた。

その子、他の男と寝ても彼氏にバレない方法がある。と得意げに話して来た。

「え、なになに?」と身を乗り出すと、、

「アソコにカリテを塗るんだよ。」と。

ここに来て、またカリテだ。

ある日、風邪をひいてしまい、咳と鼻水がひどい日があった。

そんな私を見て、セネガル人は、

「鼻の穴と胸にカリテを塗りなさい。すぐに治るよ。」

ある時、シャワーから出て髪の毛を拭いていると、セネガル人がやってきてこう言った。

「毎日、毎日、髪の毛洗うの?」

私が、「洗うよ。だって、洗わないと臭くなるでしょ。」と答えると、

「私たちは、カリテを塗ってるから臭くならない。」と。

ある太鼓叩きが言っていた。

「指先のひび割れは、カリテに限る。」

でも、もっと驚くのは、足をくじいて私がびっこを引いて歩いていた時。

私は日本から持ってきていた湿布を貼っていた。

そんな私を見て、セネガル人が「足首にカリテを塗りこんでマッサージしなさい。」と言って来た。

「治るの?」と尋ねると、「治る!」と言い切った。

そして、水虫や腰痛、筋肉痛、リウマチ、捻挫にもカリテが効くそうなのだ。

ちょっと、待って。

カリテ、カリテって、一体カリテって何なんだ。

私たちになじみがあるオロナイン的な効果があるっぽいことはなんとなく想像がついた。

でも、オロナインは筋肉痛や捻挫や腰痛までには使わない。

このカリテと言われる万能すぎる物体は一体何なんだ!!

私は、騙されたつもりで、カリテとやらを市場で買った。

 

自然の木の実っぽい匂いがした。臭くはないし嫌いではないが、「いい香り」とは言えない。

しかも、はかり売りなため、ビニールにストレートにゴソっと入れる。

恐る恐る、ビニールの中に手をいれ、ひとつまみ取り肌に塗りこむ。

最初は固形だが、体温でスッととけるカリテは、手で伸ばすととてもよく伸びて肌になじむ。

とても乾燥しているセネガルでは、そのカリテをシワっぽくつっぱる箇所に塗りむと、肌にモチモチと弾力が蘇る。

感動した。

そして、くじいて痛い方の足にもすり込んでみた。

スースーする成分が入ってる訳ではないので、イマイチ「治りそう」という感覚はない。

ただ、ふくらはぎに塗りこむと、マッサージしたせいか、心なしかぽかぽかして筋肉がやわらかくなった様な気がした。

この、カリテ、セネガルにしか売ってない魔法の万能薬。

すごい物を見つけた。

そして、何年かしてネットを調べてやっと知った。

何を隠そうカリテって、シアバターのことやんけぇ!!!( ̄∇ ̄+)

調べてみると今では、日本でもシアバターで筋肉疲労を取るマッサージなどを行ってるサロンもある。

で、なんと!!

シアバター、保湿だけではなく、血行促進、代謝促進などにちゃんと効果があるらしい!

私は肌がキレイとよく言われる。

アラフォーだが、歳相応に見えないらしい。

それは、このカリテのお陰だったんだと改めて思うのである。

そんな、カリテ(シアバター)。

おすすめだ。

使用方法はこんな感じ。

 

シアバターで元気になろう。

 

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