FATIMATAが、なぜダンサーになったのか。
まずは、そこから話さないと始まりません。
生まれて初めてダンスを見たとき、胸がドキドキして、次の展開にワクワクして、ずっと笑っていたことを覚えています。
小学生になると、マイケル・ジャクソンやジャネット・ジャクソン、マドンナのダンスがテレビに流れるたび、画面にかじりつきました。録画した映像を何度も巻き戻し、音楽とともに表情や動きが変わるたびに、また胸が高鳴りました。
私にとってダンスは、最高級のエンターテインメントでした。
「このドキドキとワクワクを、いつか自分が届ける側になりたい」
そう思い続け、20歳の頃、ようやくダンサーとして歩く道を見つけました。
24歳、初めてのセネガルで見たもの
1999年の年末、24歳で初めてセネガルを訪れました。
その頃の私はヒップホップを踊りながらも、どこかに違和感を抱えていました。周りに合わせることより、自分の身体が本当に動きたくなる音や踊りを探したかったのだと思います。
セネガルで心をつかまれたのは、舞台の上のダンスだけではありませんでした。
私が滞在した地域では、暮らしの中に音楽や踊りがありました。踊り手だけでなく、その場にいる人が手をたたき、声をかけ、ときには思い思いに身体を動かす。誰かが動き出すと、人が集まり、笑顔が生まれていく。
上手な人だけが見せるのではなく、見ていた人も楽しさを一緒につくっている。その光景が、私にはとても豊かに見えました。
同時に、渡航前の自分が「アフリカ」を限られたイメージだけで見ていたことにも気づきました。
ダンスは、踊れる人だけのものじゃない
この体験は、私がクラスやステージをつくるときの原点になりました。
ダンスの技術を学び、基礎を繰り返すことは大切です。でも、上手・下手だけで人の価値を決めたくはありません。
初めての人が一歩踏み出す。見ていた人が思わず手をたたく。誰かの楽しそうな姿につられて、隣の人も身体を揺らす。
踊る人と見る人の間にあった境界が、少しずつほどけていく。私は、そんな瞬間が大好きです。
初心者だって、人をワクワクさせられる
プロのダンサーでなくても、人を笑顔にすることはできます。
ダンスを始めたばかりの人が、人前に立つことを目標にして、少しずつ変わっていく。昨日まで遠慮していた人が、自分らしい表情で踊り始める。その姿は、見ている人にもちゃんと届きます。
誰かの完成形をまねるのではなく、一人ひとりの個性が見えること。仲間の変化を喜びながら、自分も刺激を受けていくこと。
Create Joy Together
楽しさを、一緒につくる
私が届けたいのは、見るだけでも、知るだけでもない、楽しさを一緒につくる参加型エンターテインメントです。
子どもの頃、画面の向こう側に感じたドキドキとワクワクを、今度は目の前の人と分かち合いたい。それが、FATIMATAがダンスを続けている理由です。