ぼったくり
「ぼったくり!!」
セネガルの値段交渉の場でふっかけられるとよく使ってしまう言葉。
ぼったくるとは辞書で調べると、
「法外な料金を取る。むりやり奪い取る。ぶったくる。」
とても乱暴な意味。
本当にセネガル人たちにそんな意識はあるだろうか。
私たちのアフリカのイメージと言えば、貧しい。スリや引ったくりなどの犯罪が多い。
でも、私はセネガルへ来て、彼らを見て来て感じた。
私たちの思っている『貧しい』と彼らの精神は全く一致しない。
値段交渉
彼らが売る物には値段が付いてない。
値段は交渉をして決めるのだが、相手が私たちのような外国人だと、相場価格の何倍もの値段を付けてふっかけてくる。
私はその都度、カッチーーーーーン!と来る。
私は、機嫌が悪くなり、目くじらを立て彼らを「ぼったくり!」と言い放つ。
でも、ここで機嫌が悪くなるのは、私が交渉することに慣れてないから「騙された」と思ってしまっただけであって、普通に自分の納得行く値段まで下げる交渉をすればよいのだ。
物売りのおじさんは、私がたくさんお金を持っているだろうと思い、何倍もの金額で交渉してきただけであって、お金を持って無い人からたくさん取ろうとは思ってない。
上乗せした料金で私が払えるだけの財力があるかどうかお伺いを立てただけなのだ。
仮に上乗せする事が彼らの悪意だとしたら、もっと簡単にお金を盗める機会はいくらでもある。
お金を握りしめたまま消えたベルト屋
私がセネガルの市場で買いものをしていた時のこと、ベルトをたくさんぶら下げたベルト屋が通りかかった。
私はそのベルトを買おうと、いくらか尋ねた。
最初は1万セファ(2000円)と言われたが、交渉を重ね、2500セファ(500円)まで下がって落ち着いた。
私は5000セファ(1000円)の紙幣を彼に渡した。
そのベルト売りは2500セファのおつりの持ち合わせがなかった。
そして彼は、私の渡した5000セファを握り締めたまま「おつりを探して来る。」と言って、その場から消えてしまった。
私は一瞬戸惑い、買ったベルトを手に持ったまま立ち尽くした。
「やられた。」と思った。
このまま戻って来るはずがない、なんてバカなことをしたのだ、と後悔の念と悔しさが込み上げた。
その私とベルト屋とのやり取りを、遠めで見ていたセネガル人たちがいた。
私が彼たちの方に目をやると、彼らは私にこう言った。
「そこは陽が当たるから、ベルト屋が戻って来るまでこっちの日陰にいなさい。」
そして、その周りに立っていたセネガル人たちも、「そうだ、そうだ」と深くうなずいた。
疑いの気持ちが晴れずイライラしたまま、私は日陰のベンチに腰掛けさせてもらった。
待つこと20分。
そのベルト屋が息を切らして私の所へ走って戻って来た。
「ほら、おつり。」
彼はその2500セファのおつりを作るためにいろんな所に駆け回って来たのだ。
彼は5000セファを持って、そのまま消えてしまうことだってできたはず。
しかし、彼がおつりを持って戻って来ることを、その場にいたみんなが当たり前の様に信頼していた。
彼たちが上乗せした金額に対して、「ぼったくり!」と騒ぎ、不信に感じてイライラしていた自分が恥ずかしくなった。
貧しいってなんだろう?
私たちがもっている後進国に対する先入観。
この先入観は時に楽しい旅行もつまらないものにしてしまうかもしれない。
「貧しい」という先入観で、いちばん貧しくしてしまっているのは自分の心だった。
セネガル観光ツアー(1週間)
セネガルサバールダンス合宿【タンガナツアー】
ガーナ旅行、よさこいツアー(1週間)
FATIMATAと行くセネガルツアー
FATIMATA主催のセネガルツアーは今年で10周年。
今年は10周年を記念して、今までになかった魅力的な企画が盛りだくさん。
FATIMATAと一緒にセネガルに行きましょう!
西アフリカツアー詳細ページ
JICA青年海外協力隊も納得のウォロフ語(Wolof)スクール
Skypeウォロフ語会話
日本は毎朝7時から、セネガルは毎晩22時から。
日本語が話せない現地のセネガル人と会話をしながらファティマタが文法を解説。
実践の会話に出て来る謎(文法)を解き明かそう。
ブログ
ダンスレッスン、ダンス教室、ダンスクラス
サバールダンス習得プログラム
日本のダンスシーンにセネガルの魅力を伝えた第一人者FATIMATAが伝授する。サバールダンスを100倍楽しむメソッド。
毎週木、土曜日アゾントダンスレッスン(水道橋)
30分のストレッチ、60分の有酸素運動、30分のセルフフットマッサージの充実の2時間。心と体を汗と笑いと癒しでリフレッシュ。
ロンドンで大流行のアゾントフィットネスを一足お先に日本で楽しむ。仕事帰りに気軽に通えるお楽しみ。陽気な音楽に合わせて、まずは腰をツイスト、ツイスト。