セネガルのドーナツ『ベニェ』
セネガルのストリートで売っている揚げドーナツ『ベニェ』。
サータアンダギーのように、中がギッシリしているのもあれば、フワフワでもちもちのものもある。
セネガルで食べたフワフワもちもちのベニェが忘れられなく、日本でも同じようなベニェが作れないかと、セネガル人が配信しているベニェの作り方のyoutubeを見まくった。
人によって素材も作り方も少しずつ違う。
どれが、私が目指しているフワフワもちもちベニェに近いのか。
もちもち感を出すには絹ごし豆腐
参考として、「もちもち」「ドーナツ」というキーワードで検索すると、たいてい日本で紹介されているレシピは絹ごし豆腐を使っている。
日本ではドーナツをミスドのポンデリングみたいなもちもち食感を出したい場合は豆腐をいれるようだ。
豆腐に熱が加わることで豆腐のタンパク質とにがりが結びついて凝固するんだって。
では豆腐がないセネガルではどのようにあのもちもち感を出しているのだろう。
はたして大豆にもちもちを出す効果はあるのか?
セネガルのベニェは基本、小麦粉、砂糖、卵、牛乳、ベーキングパウダー。
牛乳の代わりに卵が倍だったりバターが入ってたりもする。
でも、そこにもちもち感をプラスさせるために、隠し技として何かを入れているとしたら何だろう。
セネガルは豆腐はなくても大豆はある。
だとしたら、大豆をフープロでペースト状にしたものを入れたらどうなるだろう。
そこで、やってみた。
大豆ペースト入りドーナツ。(小麦粉、砂糖、BP、塩、卵、大豆ペースト、水)
そして、食べ比べるために、youtubeで公開されているセネガルのベニェ(小麦粉、砂糖、BP、塩、卵、牛乳)を作ってみた。
食べた感想は、どちらもふわっとしてもちもちしているが、粘度を感じるほどのもちもちではなく、やわらかいもちもち。
そして、両方の差はほとんどない。同じお皿に一緒に出されたら区別がつかないほどである。
強いていえば、大豆入りは若干濃厚な感じがして。大豆無しはライトな感じ。
大豆がそこまでもちもちに大きな貢献をしてるようにも思えなかった。大豆をフープロにかける手間を考えるなら、無しでよい。
豆腐があるなら、豆乳はどうなのか?
さて、やはり気になる豆腐入りドーナツ。
日本の大半のレシピがもちもち効果として使ってる豆腐。いったいそのもちもち効果はいかほどなのか。
豆腐は豆乳とにがりでできている。
だったら通常のベニェのレシピにある牛乳を無調整の豆乳に変えたらどうなるだろう。
そこで、やってみた。
豆腐入りドーナツと、豆乳入りドーナツ。
まずは、豆腐入りドーナツ。
そして無調整豆乳入りドーナツ。
どちらも、小麦粉、砂糖、BP、塩までは一緒。卵は入れなかった。
そこに、豆腐を入れるか豆乳を入れるかで比べてみた。
さすが、豆腐。多くのレシピが採用してるだけある。
もちもち感が、普通のベニェと段違いだ。
しかし、豆腐のもちもちはちょっとネットリしている。
逆に、豆乳のもちもちはもっとフワフワしていた。
粘度は豆腐の方が強いが、そこまでネトネトしてなくてもいいかな。という気もする。
そして、完全に冷めた状態でも二つを食べ比べてみた。
豆腐入りは湿っぽくなっていた。硬くはなってないものの、もちもちはしているがネトネトが強い。
豆乳入りは表面のサクっと感が若干残っていて、弾力が増した感じはあるが、フワフワもちもちは継続している。
ただし、翌日になると、豆乳の方は硬くなっていたが、豆腐の方はもちもち感は残ったままだった。豆腐が水分が含んでいるからなのだろう。
一番美味しい揚げたてで食べきるのがいちばんオススメではある。
4つを食べ比べてみた結論
いちばん粘度を感じたのは豆腐だが、湿っぽくねっとりした感じが強い。(豆腐を入れすぎたってこともあるかもしれない。)
豆乳はもちもちであるがフワフワもしていた。
卵と牛乳はもうちょっとライト。サクッとフワッともちっと。非常にシンプル。
大豆入りは「もちもち感をプラスさせたい」という意味ではそこまで大きな仕事はしてない。
これは好みで別れるが、フワフワでもちもちを求めていた私は、豆乳にトキめいた。
フワッとライトにもちもちさせるなら、卵に牛乳を加えるところを豆乳に変えても良いかもしれない。
気分によって、いろいろアレンジ可能である。
またひとつ楽しみが増えた。