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魂が迷子!IZANAIパワーに飲み込まれ悔し涙 【ファティマタよさこい日記ガーナへの道⑨】

ファティマタよさこい日記〜ガーナへの道〜(1)から読む

(この日記は新潟総踊りから帰って来たあとに書きました。)

 

ファティマタ族

9月20日、本祭が始まった。

 

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ファティマタ族はプレ開催の19日と本祭の20日の2日間のエントリー。

 

そして、ファティマタが参加する須賀IZANAI連の合同演舞は本祭の20日と21日。

 

唯一20日は、ファティマタ族と須賀IZANAI連のふたつがかぶっている日だった。

 

そして、東京からもたくさんの友人たちが応援に駆け付けてくれた。

 

私のパフォーマンスへのこだわりは、常にエンターテイナーを心がけ、お客さんを笑顔にさせること。

 

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お客さんと目を合わせキャッチボールを楽しむのがファティマタ流。

 

こちらの笑顔を押し付けてお客さんの笑顔を引き出すのではなく、お客さんとの駆け引きを楽しんで遊ぶ。

 

私が常に生徒に伝えていることは。

 

何ごとも笑いに変えること。そしてハメをはずすほど楽しむこと。

 

 

 

ジャンルファティマタ

私は身体能力も高くなければ、クールでかっこいいダンスができるわけではない。

 

ただ、自信を持って言えることは私のダンスは唯一無二であること。

 

どんなに技術の高いダンサーと一緒に踊ろうとも、ファティマタの世界観で人の目を惹きつけることができると信じている。

 

今まで何人もの人を笑顔にし、元気にし、心を揺らしてきた。

 

私と一緒に踊る生徒たちは、その私の世界観が好きで付いてくる生徒が多い。

 

そういう意味でも、須賀IZANAI連の合同演舞はすごく楽しみだった。

 

まったく違うジャンルで、100人以上いる踊り子の中で、果たしてファティマタがどこまで出せるだろうか。

 

そして、密かに信じていた。

 

ファティマタのスピリット、負ける気がしない。

 

須賀IZANAI連でファティマタがファティマタらしく踊れる姿を見せる。

 

それを見て、生徒や東京から応援に来てくれたメンバーたちは「さすがファティマタさん。」と、誇りに思ってくれるだろう。

 

須賀IZANAI連で踊ることで、自分のダンス魂が不変であることをここで証明してみせる。

 

 

魂で踊る

須賀IZANAI連の『月カムナガラ』の衣装に着替えた。

 

控え室には知ってる人はいなかったが、私が戸惑っているのを見て、いろんな人が声をかけ衣装の着方やメイクなどを助けてくれた。

 

初めてするIZANAIメイク。

 

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私は心を落ち着かせて、集合場所に向かった。

 

待機中の100人以上いるIZANAI人の中にスッと溶け込んだ。

 

自分の隊列の両隣になる人を探し、見つけるとその人からはぐれないようにその近くに立ち、本番のスタンバイを待った。

 

「須賀IZANAI連さーん、隊列組んでくださーい。」

 

みんながストリートに移動して隊列を組み始めた。

 

遥か前方にはまだ演舞中のチームが踊っていた。

 

煌々と輝く照明、そして沿道の人だかり。

 

私はあそこで『月カムナガラ』を踊るんだ。

 

それをリアルに感じると、スワーーっと手足の感覚がマヒするような緊張感が走った。

 

私たちが各々に手足を伸ばしながら本番に向けての気持ちを高めていると、代表である悠一朗先生が隊列の各ブロックごとにやってきて、踊り子たちに激励の声をかけた。

 

「振りやフォーメーションに最善を尽くすのはもちろんですが、それより大事なことは魂で踊ることです。間違うことを恐れず、魂で踊ってください。」

 

 

魂で踊る。

 

 

それは頭でコントロールできることではない。

 

音を聞いた瞬間に奮い立つもの。

 

ステージに立った瞬間に降りてくるもの。

 

私はその感覚を知っている。

 

今までどおりにやれば大丈夫。

 

 

 

悠一朗先生が隊列の最前列に戻ると、私たちは、整列し直した。

 

そして、須賀IZANAI連を紹介するアナウンスが始まった。

 

 

魂が迷子

しかし、私の様子がおかしい。

 

「構え!」という合図と共に、体は構えのポジションに入っても、心が定まらない。

 

いつもなら、カチっとスイッチが入るところ、心が浮き足立ったまま曲が始まってしまった。

 

焦りと動揺。

 

とにかく必死に『踊っている風』を演じた。

 

完全に魂が迷子になってしまっている。

 

この作品は移動が多い。

 

大移動して、さっと振り向いた時に、ある女性と目が合った。

 

その女性は楽しそうに私と目を合わせた。

 

『そうだ。これだ!』

 

私も笑った。

 

やっと、気持ちと肉体が一致した。

 

楽しんでなんぼだ。

 

その瞬間だった、次の移動でIZANAI人の大きな波動の高波にドバーーーーンと飲み込まれた。

 

今でも覚えている、その波動はうねりながら私にぶつかってきた。

 

肉体と一致しようとしていた魂が、一瞬にして放り出された感じだった。

 

その後もそのIZANAIのうねりの渦に付いて行くのがやっとだった。

 

私の心は完全に、気後れしていた。

 

しかし、私はダンサー。

 

とにかく、必死で踊っている自分を演じた。

 

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そうこうしているうちに、演舞が終わってしまった。

 

私の周りでは、「いざなえぇぇぇぇぇぇ!!!!!」と叫んでいる。

 

それが、まるで他人ごとの様だった。

 

私の心は完全に蚊帳の外だった。

 

みんなと一緒に踊れなかった。

 

 

生徒の前ではじめての悔し涙

私は生徒たちがいるところに戻った。

 

私が落ち込んでるのを察してか、

 

「なんでですか?踊れてましたよ。かっこよかったです。」

 

と口々言ってくれた。

 

それでも、私がずっと黙り込んでいるの見て、生徒のひとりが私に噛み付いてきた。

 

「ちょっと、ファティマタさん。やめてください! 私たち新潟総踊りを楽しみに来たのにそんな暗い顔しないでください!」

 

そうだった。

 

何があっても、それをネタにして笑いに変えるのがファティマタルールだった。

 

それから生徒たちの「なんでそんなに落ち込んでるんですか?なぜですか?」の質問攻撃が始まった。

 

それをひとつひとつ言葉に変換しているうちに、全く踊れなかった悔しさが込み上げ、耐え切れずボロボロボロと涙がこぼれてしまった。

 

「負けない自信があった。だけど、完全に負けた。」

 

私はこれまで、生徒の前で涙を見せたことがなかった。

 

いろんな生徒が私を泣かそうと試みたが、私は簡単に泣くようなキャラではなかった。

 

生徒たちは私の涙を見ると、それを認めようとせず、すかさずネタに変えた。

 

「ファティマタさん!そんなに涙を浮かべて、ゲロでも吐いてきたんですか!?」

 

さすが、ファティマタ族。

 

私は「そう、そう。」とうなずき、泣きながら大笑いした。

 

 

 

泣いても笑ってもあと一回踊れるチャンスは残ってる。

 

このままじゃ、東京に帰れないどころか、ガーナにも行けない。

 

気持ちを切り替え、明日もう一度、挑む!

 

月カムナガラ

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⑩へつづく

 

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