03ウォロフ語

今日のウォロフ語 56回目 おもてなしの乱用注意

このブログでも再三言っているが、セネガルは日本に負けないくらい『おもてなしの国』。

最近、日本で流行語になりつつあった「お・も・て・な・し、おもてない。」のフレーズ、あれをセネガル人が見たら、「ケッ!その程度で?ちゃんちゃらおかしいわ!」って思うかもしれない。

日本に来たばかりのセネガル人は、東京砂漠の冷たい風に吹きさらされ、「想像と違う。」と毎晩ひとり涙していると聞く。

決して日本人が冷たいわけじゃない。聞けば日本人はみんな優しいと言う。

だけど、セネガル人と極端に違うのは、あなた、私の境界がハッキリしている。

特に東京はそう。

お隣さんどうしで物を共有することも、人の家に勝手に出入りすることもない。

他人の家にお邪魔するのはよほどの信頼関係が無いとなかなかしない。

セネガルはそれはない。

精神的バリアフリーだ。

知らない人でも、「どうぞ、どうぞ。」と家の中に招くことは当たり前にある。

私がセネガルにいた時、洪水がひどく、行く手を阻まれ立ち往生してしまったことがあった。

水のかさはまし、来た道を戻るにも戻れなくなっていた。

私はどうすることもできず、知らない人の家の前のちょっと高台になっているコンクリートに腰掛け、途方に暮れていた。

そうすると、そこの家の人が私を心配して、「どうぞ、中にお入りなさい。」と言ってくれたのだ。

そして、ベッドのある部屋に私を通し、「水が引くまでだいぶかかるから、ここでくつろいでなさい。」と、テレビを点け、私に気を使いひとりにしてくれた。

私はお言葉に甘え、そのベッドに横になった。

しばらくすると、「食事ができたから、一緒に食べましょう。」と私を家族たちがいる居間へ連れて行ってくれた。

みんな、突然の日本人の来客に動揺することなく、「どうぞ、どうぞ」と大皿を囲む円の中に私を混ぜてくれた。

そんなことは、セネガルでは珍しいことでもなんでもなく、当たり前すぎるほど、当たり前。

そこまでの『おもてなし』をフツーにしてしまうセネガル人にとって、日本の『おもてなし』って一体なんだろうと思うであろう。

知らない人にも、「さぁ、一緒に食べましょう。」と言うのが当たり前のセネガル人。

しかし、たまにその習慣を乱用する人がいることも否めない。

私も最初は、誘われた食事は遠慮しなくてもよいし、たまたま食事に居合わせてしまった時はラッキーとばかりにその食事に便乗してよいものだと思っていた。

でも、どうやら全てがそうではないらしい。

セネガル人の「さぁ、一緒に食べましょう。」は、日本でいう、「お近くにお立ち寄りの際は是非遊びにいらしてください。」の建前と少し似ている。

よーく、よーく観察していると、たまたま食事時に居合わせた時、当然のようにお誘いを受けてもその状況に応じてちゃんと遠慮している人たちは実に多い。

もしくはそのご好意を受け止め、一口いただき、「おいしかったです、ありがとう。」とスプーンを置く人もいる。

しかしながら、状況を読まず遠慮しない人、もしくは故意的に食事時に現れ、ちゃっかり食事を頂いてしまおうとする人、そういう人たちも、もちろんたくさんいる。

そして、そういう人たちを言い表す言葉がウォロフ語にちゃんと存在している。

ということは、それを常識外れな人として認識している文化がちゃんとセネガルにも存在しているということなのだ。

気を付けよう、ジャパニーズセネガルフリークたち。

いつも歓迎してくれるからと、滞在費を削るために、むやみやたらに食事時に人の家に遊びに行くようなことはしてないか?

行くとしたら、それに見合ったギブアンドテイクが出来る関係を築いてからでないと、そのうち嫌われる。

「さぁ、一緒に食べましょう。」は「お近くにお立ち寄りの際はぜひ遊びにいらしてください。」とほぼ二アリーイコールだってことを覚えておこう。

恥ずかしい日本人にならないように。

くれぐれも『タダ食い人種』と言われないように気を付けよう。

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今日のウォロフ語

タダ食い xaaraan(ハーラン)

タダ食いする人 xaarankat(ハーランカット)

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